| と、こうして開業の経緯など伺ったことを書いていくと、なんともやり手の女性経営者のようだが、ご本人は、ピンク色のユニホームがよく似合う、ケラケラと屈託なく笑う少女のような人だ。
「やはりいろいろとご苦労があって……」と水を向けてみたが、
「う〜ん、あんまり苦労って思わないですよね。経験してみて初めてわかって。やってみないとわからないじゃないですか。計画性がないのが弱点ですね」
とまた声を立てて笑った。開業時の苦労話などを伺おうと勢い込んできた我々は、ちょっと肩すかしを食った感じだ。
じつは傳法さんは、元婦人自衛官。4年間勤めた後、憧れだった美容業界に飛び込んでからは、仕事一筋。そんな素振りは微塵も見せないが、人の何倍も努力して常に高い志を持ち続けてきたのだ。好きなことを仕事にすれば、そのことに関する知識や技術を身につけることは苦にならないし、多少の困難があっても軽々と乗り越えていけるのかもしれない。
「悩んでいる暇もなかったし、失敗してもそこにとどまってはいられない。どうしたらよいか考え、前に進まなければならないから」
もちろん相手に迷惑をかけるような失敗は許されないが、失敗してもめげないという気持ちは大切だ。
「考えているより、まずはやってみることですね。そうすることによって見えてくる。とりあえず、やってみる、始めてみることだと思います。化粧品の開発にはお金がかかりますから、私の場合には身内から借りましたが、お金が貯まるまで待っていたら、何もできません。もし本当にやりたいことがあったら、始めてみれば、経験から学ぶことがいっぱいあるんじゃないでしょうか」
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